こんにちは!看護師夫婦の片割れ、くまみです!今回は看護師の仕事内容について紹介します!
先日、夢と希望であふれる高校生からこんなお悩みを頂きました。
私は看護師に憧れ、親に相談したところ、「看護師は3Kと呼ばれる『汚いきつい危険』な仕事内容なんだから、あんたなんかに務まるわけない。」と進路相談で言い合いになりました。テレビなどを見ていても看護師さんてかっこいいなーと憧れますが、親に言われてから、自信がなくなってしまいました。
せっかく看護師になりたい!という夢を抱いているんですから、応援したくなります!
しかし!実際入職してみて、退職していく新人ナースは、現実と理想のギャップに耐えられず辞めていく看護師が何人かいました。
そこで、看護師になるには、メディアなどの活躍しているかっこいい部分だけでなく、リアルな看護師の仕事内容を知っていただくことが大事だと思いました!
『えっ、リアルな看護師の内容なんて知っちゃたら、看護師になりたい子たち減っちゃうんじゃ・・・』
大丈夫!仕事内容を紹介した後できちんと『3Kでも看護師やっててよかった!続けられる理由』を紹介しますのでご心配なく!
- 看護師の3K『きつい』と呼ばれる仕事内容とは?
- 看護師の3K『危険』と呼ばれる仕事内容とは?
- 看護師の3K『汚い』と呼ばれる仕事内容とは?
- 3Kでもやっぱり看護師やっててよかった!続けられる理由とは?
・看護師やっててよかった仕事内容:患者さんの笑顔と感謝の気持ちが何よりも嬉しい!
・看護師やっててよかった仕事内容:看護師の仕事をしていると「汚い」という概念がもはやない?
・看護師やっててよかった仕事内容:昔と違って感染予防対策が進化している
・看護師やっててよかった仕事内容:一人じゃないから大丈夫!
・看護師やっててよかった仕事内容:安定した職業とお給料
・看護師やっててよかった仕事内容:様々な人と関わることで人生観が変わった - 看護師の仕事内容リアル紹介!【3K汚いきつい危険】の実態とは?:まとめ
看護師の3K『きつい』と呼ばれる仕事内容とは?

看護師の仕事は患者さんの命と常に隣り合わせです。
点滴や医療機器の操作など私達のささいなミスにより、命に関わるような医療行為があります。
たとえば、少しでも薬剤量を間違えたりすると患者さんが危篤状態になり得ることもあります。
また、人工呼吸器など特殊な医療機器は相当な知識がないと操作できません。
組み立て方法や操作方法、アラームの意味を理解していないと患者さんの命を左右しかねません。

患者さんの命に関わる医療行為が多いため、緊張感と責任感で精神的にきつい!
医療は日々進歩を続け、看護の根拠でさえも研究結果によって更新されたりするため、看護師は日々勉強と言われています。
また、病院自身も医療の質の向上を目標にしてるため、私たちスタッフ看護師たちも看護の質の向上、維持するために自己研鑽が求められるのです。
院内研修もあれば、自ら院外の研修に参加したりします。
特に、新人のうちはわからないことが多いためプライベートでも課題や予習などが必要になります。
医療は日々進歩。看護師は日々勉強とも言われ、看護の質を下げないためにも自己研鑽が求められるため、プライベートが削られるのはきつい!
さて、日々の看護についてですが、受け持ち人数はもちろん患者さん1人ではありません。
私が働いていた急性期病棟の場合は日勤であれば看護師1人につき患者さん5人から7人。
療養型や老健施設によっては10人や20人の患者さんを受け持つこともあります。
さらに夜勤になるとスタッフの人員は減ります。
夜勤は看護師1人に対して患者8人から15人
施設によっては45人すべての患者を受け持つところもあります。
それぞれ患者さんは治療内容も違い、点滴の種類や投与時間も違います。
もちろんですが、私達はどの患者さんの点滴も忘れることは許されません。
特に、循環動態に関わる点滴であれば、なおさら少しでも投与できていないと、生命に関わる患者さんもいます。
これらのように私達はとにかく医療行為を忘れずに行わなければなりません。
忘れないために、常に神経を張り巡らせて時計を気にして、スケジュール通りに動くのです。
つまり、1日中気を緩めることなく働きます。
そんな中、ナースコールはひっきりなしで鳴ったり、患者さんの状態が変化したりイレギュラーなことがたくさん発生します。
それでも、なるべく決められた時間に医療行為ができるよう働かなければならないのです。
時間に追われるなか、多重課題がきつい!
ケアも肉体労働並みにきついこともあります。
自分よりも大柄な体格の患者さんを体位変換したり、車椅子へ移乗介助したりします。
さらに入院患者さんは頻尿の患者さんも多く、頻回にナースコールが鳴りトイレに行きたいと訴えその度に車椅子に移乗しトイレ介助することもあります。
また、寝たきり患者さんは褥瘡予防のために2時間毎には体位変換を行います。
仕事が終わった頃にはもう疲労感がハンパないです。
そして、病院は24時間体制で患者さんの命を預かります。
2交代や3交代制がありますが、深夜に働くことは生活リズムが乱れやすくなり、とても大変です。
看護師の仕事は肉体労働並みにきつい!
看護師の3K『危険』と呼ばれる仕事内容とは?

患者さんは治療や病態により免疫力が低下している人が多いです。
また、大部屋だと4人ほどが同じ部屋に入院しています。
このような環境下でひとりの患者さんが感染症を引き起こすだけで、院内パンデミックにつながりかねません。
パンデミックとは広範囲におよぶ流行病のことです。
そうなると、看護師も感染する危険性があるのです。
特に、最近ではコロナウイルスの流行により、どの患者さんが感染しているのかわからず、様々な患者さんと接しないといけませんよね。
痰の吸引や口腔ケア、オムツ交換など、患者さんの体液を取り扱う内容も多いです。
感染力が強いウイルスが流行していようが、最前線で働かないといけないため危険ですよね。
コロナウイルスが流行する前から、私たち看護師は常にどの患者さんも『未知のウイルス感染菌を持っているかもしれない』という意識で接する必要があると学びました。
今回、コロナウイルスが流行したことで、本当に看護師は常に危険と隣り合わせの仕事なんだなと実感しました。
どんなに感染力が強いウイルスが流行していようと患者さんのケアを行う必要ある。感染症と隣合わせ!
また、看護師の感染対策で恐いのは針刺し事故です。
患者さんの採血をして後片づけをしている時に、患者さんの血液が付着した針が自分の指に刺さってしまった。
これが針刺し事故です。
そんなドジな看護師いるの?と思うかもしれませんが、急変対応やケアに追われ焦ってしまったりすると人はミスを犯したりすることがあります。
感染症患者さんの採血時に、万が一、針刺し事故を起こしてしまうと、私たち看護師が感染症を発症する可能性があるのです。
患者さんの血液が付着した針を取り扱うため危険!
危険なのは感染症だけではありません。
精神疾患や認知症状、疾患により意識が混濁し、興奮や異常行動を起こす患者さんもいます。
そういった時に、物を投げてきたり、看護師の腕に噛み付いたり殴ったりすることもあります。
そういった、身体的な危険が及ぶことも危険な仕事だと思います。
患者さんからの暴力行為が危険!
看護師の悩みで多いのは、スタッフ同士の人間関係。
これは、先に述べた『きつい』に分類されるかもしれませんが、ハラスメントを受けた時は退職をしてしまったり、うつ病になってしまったりと危険なこともあるのです。
新人のうちは、どの新人に対しても上司は厳しいものですが、勉強が苦手な新人やコミュニケーションが苦手な新人はいじわるな上司に目をつけられたりと、パワハラを受けることもあります。
私が見たひとりの新人看護師はとにかく勉強が苦手で、なかなか自立できずにプリセプターもとうとう匙を投げてしまいました。
まぁ、ここまでは勉強をしてこない新人看護師が悪いと思いますが、新人は雑用係しかさせてもらえず、まわりの上司たちも新人を無視。ちょっと関わった上司には、大声で怒鳴られる。そして、影口で「給料どろぼう」なんて呼ばれてしまって。
もちろん、新人看護師は退職しました。
また、病院によっては残業や人手不足による連勤、仕事量の多さ、そして人間関係に悩みうつ病に罹患してしまうケースもあります。
働く環境によっては、退職をすることになったり、うつ病を罹患する危険性もあり得る
看護師の3K『汚い』と呼ばれる仕事内容とは?

寝たきり患者さんのケアになると、排せつ物の処理はもちろん私達看護師。
毎日、尿路感染予防のためオムツ使用者は陰部洗浄というケアを行います。
お湯と石鹸で陰部を洗うのです。
また、排便をした時にオムツ使用者は自分で拭くことができませんよね。
看護師がお湯をかけて洗い、汚染したオムツを交換します。
また、尿が多い人や認知症患者さんは自分でオムツを触ったり、オムツがずれると悲惨なことが起きます。
オムツの隙間から尿が大量に漏れ、患者さんの寝衣からシーツまで汚染。
認知症患者であれば、自分の排泄物で遊んでいたりする患者もいます。
そういった場合は全身、汚物まみれです。
治療や術後の関係で嘔吐する患者さんも多く処理するのは看護師です。
介助している時に、突発的に嘔吐しナース服に付着することもあります。
排泄物を取り扱うケアが多い!
ですが、好きで寝たきりになったわけでもなく、誰もが下の世話をされるのってつらいですよね。
看護師の大半はきっと、その気持ちを汲み取っているはずです。
よく患者さんのオムツを交換していると「看護師さんごめんね」と言う患者さんがいます。
そういうのを聞くと可哀想ですよね。
ここまで、「きつい!危険!汚い!」看護師の具体的な仕事内容を紹介しましたが、正直大変そうだし私には無理かも・・・
そう思う人は多いと思います。
でも、最新の看護師の就業者数は120万人以上と年々増加傾向なのです。
なぜ、3kと呼ばれ大変な仕事なのに、看護師を続けられるのか?
ここからは、やっぱり看護師さんになりたい!と思っていただけるような仕事内容と、看護師を続けられる理由を紹介します。
3Kでもやっぱり看護師やっててよかった!続けられる理由とは?

3kで、とても大変な仕事内容なのに、なぜ看護師をやっていけるのか?
私が看護師をやっててよかったと思った瞬間と、様々な意見をまとめてみました!

看護師やっててよかった仕事内容:患者さんの笑顔と感謝の気持ちが何よりも嬉しい!

もうね、これがあるから看護師をやっていけると言っても過言じゃないと思います。
なかにはね、ひねくれた患者さんとかもいるんですが(笑)
それでも、毎日顔を合わせて、ケアしてコミュニケーション取ってるうちに心を開いてくれたりすると嬉しいもんですよ。
多忙な業務の合間に、患者さんから「ありがとう」と言われると、よし!頑張ろう!と不思議と思えてくるのです。
新人看護師であれば、高齢者の患者さんたちはまるで孫を見ているかのように可愛がってくれたりします。
先輩から怒られて落ち込んでいると、むしろ患者さんから励まされるなんてことは、新人看護師あるあるではないでしょうか。
看護師やっててよかった仕事内容:看護師の仕事をしていると「汚い」という概念がもはやない?

場数を踏めば踏むほど、壮絶な汚染場面を経験します(笑)
もう、ちょっとやそっとでは「汚い」と思わなくなってくるのかもしれません。
それに、看護師の3K『汚い』と呼ばれる仕事内容とは?で紹介したように、誰が好き好んで下の世話を他人にしてほしいですか?
汚い!なんて思いながら、誰も世話なんてされたくないですよね?
看護師の仕事は「思いやりのある仕事」だと思っています。
私の病棟は、恐い先輩ばかりでしたが・・・オムツ交換が汚い!なんて誰もそんなの思っていなかったと思います。
むしろ、オムツ交換のプロばかりで、もうすばやくキレイに交換して手慣れたもんですから、汚いなんて概念もないです。
看護学生になって、はじめて患者さんのオムツ交換などする時は戸惑うかもしれませんが、そんなことよりも手順だとか、指導者が見ている緊張感の方が気になります(笑)
現場に出てからも、ケアに追われて、「あと何人オムツ交換残ってるんだ?ヤバイ!終わらん!」とタイムスケジュールを考えながらオムツ交換をしています。
それに、褥瘡がないか?オムツかぶれはないか?プロですから皮膚の状態観察してます。
つまり、「汚い」なんて思っている暇がないということです。
看護師やっててよかった仕事内容:昔と違って感染予防対策が進化している

そして、「汚い」という概念が薄れる大きな理由は、感染症対策が徹底されているからかもしれません。
使い捨て手袋やマスク、エプロン、ガウン、アイシールド。
感染予防対策が昔と違って進化して、素手で下の部分や汚物に触れるなんてことはありません!
私の働いていた病院は、感染制御部という部署まであって、かなり感染予防に厳しかったです。
いくら看護師の仕事が感染症と隣り合わせだから「危険」だとしても、感染予防対策をしっかり行い、自分の身と患者さんの安全を守っています。
看護師やっててよかった仕事内容:一人じゃないから大丈夫!

看護師の3K『危険』と呼ばれる仕事内容とは?で紹介しましたが、患者さんの暴力などの「危険」行為はスタッフ一人で対応するわけではないのでご安心を!
数名で対応したり、体の大きな人が暴れた時は、男性看護師や医者が一緒に対応してくれたりしてくれます。
それに、不穏やせん妄ですから、仕方がないと思えますし、患者さん本人もきっと苦しいでしょうから、鎮静剤を投与して落ち着いてもらったりと、きちんと対応策はあるのです。
看護師の仕事は一人じゃなく、チーム医療ですから、心強いもんですよ。
看護師やっててよかった仕事内容:安定した職業とお給料

どんなに看護師の仕事がきつくて、大変でも、給料日やボーナス日になると、またやる気が出てきちゃうんですよね。
基本給は並みだとしても、夜勤手当というものがけっこう厚くて、貯金も貯まりましたね。
毎年、海外旅行に行く看護師たちも多いです。
また、よく耳にすると思いますが看護師は「手に職つける」という言葉を耳にすることがありましたが、まさに安定職だと実感しました。
まず、看護師は人手不足なのに、高齢化はどんどん進み、引く手あまた。
病院の環境が合わないと思ったら、すぐに転職先がみつかるのです。

また、育児でいったん離れていても国家資格ですから復職もしやすい!
知り合いの元看護師の50代主婦が20年ぶりに復職したと聞きました。すごいですよね・・・
そして、今回コロナの緊急事態宣言の中でも、仕事が減るなんてこともなく、収入が減ることなんてなかったので、こういった緊急時でも、看護師という職業は本当に安定した職業なんだなと、しみじみ感じました。
看護師やっててよかった仕事内容:様々な人と関わることで人生観が変わった

これは、私自身が看護師をやってて一番よかったと思ったことです。
私は看護師になるまでは、本当にネガティブな人間で、嫌なことがあると落ち込みすぎてうつ病になりかけるという・・・。
先輩看護師たちは厳しいし、怖いし。仕事は忙しいし。本当にツラいと感じていました。
看護師の3K『危険』と呼ばれる仕事内容とは?で紹介したように、うつ病や退職する可能性もあったと思います。
でも、まわりの先輩たちが不思議なぐらいポジティブで、励まし方もすごくポジティブ(笑)
いろいろな先輩たちが、それぞれアドバイスしてくれたり、その度に自分自身のネガティブな発想を変えたりして、なんとか暗黒の新人時代を乗り越えたのです。
そして、ネガティブ人間だった私が最終的にたどり着いたのは
「嫌なことは聞き流せ!とにかくポジティブ!」
この考え方をするだけで、ずいぶん生きやすくなったものです(笑)
それに、たくさんの患者さんの人生観に関わったり、最期を迎えたり・・・
とても悲しいこともありましたが、命の尊さについてすごく学ぶことができました。
看護師の仕事内容リアル紹介!【3K汚いきつい危険】の実態とは?:まとめ
□緊張感と責任感で精神的にきつい!
□看護師は日々勉強!自己研鑽によりプライベートが削られてきつい!
□多重課題がきつい!
□看護師の仕事は、もはや肉体労働!?
□感染症ととなり合わせの仕事で危険!
□血液が付着した針を取り扱うため危険!
□人間関係や過酷な環境によって、退職したり、うつ病に罹患する看護師がいて危険!
□排泄物を取り扱うケアが多い!
□患者さんの笑顔と感謝の気持ちが嬉しい!
□もはや「汚い」という概念はなくなる(笑)
□感染予防対策が進化しているため安全に仕事ができる
□患者さんの暴力行為には一人で対応しないから大丈夫!
□給料日やボーナス日が来ると、やる気がみなぎってくる!
□まさに「手に職つける」で職を失い路頭に迷うことはない
□様々な人生観に触れ、自分の人生が変わった!
看護師の仕事内容について紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
イメージとは違う方もいるかもしれませんが、リアルな仕事内容になっていると思います。
でも、メディアで見ているカッコイイ憧れの看護師だけを思い浮かべていると、実際に看護師として働き始めた時に、現実と理想のギャップに耐えられないかもしれません。
看護師の仕事は「3kきつい!危険!汚い!」
でも、それ以上にやりがいのある仕事だから続けられるんですね!
看護師になりたい方の夢が叶うことを祈っています!
看護師になりたい方必見のおすすめ本を紹介
『看護師になるには』
看護師の先輩ナース達の看護体験が豊富に掲載されており、看護師の世界の素晴らしさについて知ることができ、看護師という職業に興味が湧いてくる一冊です。それだけでなく、大学や短大、専門学校の違いや学校選びについてとてもわかりやすくまとめられていますので、看護師になりたいけど、どうしたらいいのか悩む方にもおすすめです!
