先日、看護学校の同級生と数年ぶりに再会し
食事に行くことになりました。
彼女は卒業後、都会の大きな急性期医療センターに勤めていたはずですが
再会した時は、なんと都会から離れた回復期病院に勤めていました。
しかも、転職して人生が変わったと言うのです。
いったい彼女に何があったのか、
話を聞いてみました。
ブラック病院!?残業代が出ない過酷すぎる労働環境。
今は笑いながら話していましたが、
絶望といってもいいぐらいツライ時期があったと話してくれました。
彼女は憧れの看護師になったら、
急変対応ができるようになりたい、
看護師としてのスキルを磨きたい!と思い
急性期病院を選択しました。
しかし、入職当時の4月から残業が毎日のようにあると言います。
残業時間もよくよく聞いていると、
くまみとは比べ物にならないほどの時間でした。
しかも残業代が出ない病院があるなんて
実はいまだにあるんですよね。
看護師の仕事は患者さんの生命に関わる
責任重大な仕事です。
自分の知識不足や技術不足で
患者さんに不利益が生じる、
医療ミスにつながることがある世界です。
そのため、先輩の指導や教育は厳しくなりがちです。
しかし、そういった事情だけが原因で
厳しくなっているのではありません。
様々な因果関係により、
看護師業界は厳しい環境になりがちなのです。
先輩が厳しくなりがちなのは、責任重大な職業という理由だけじゃない。
看護師は激務と言われていますが、
さらに人手不足も問題視されています。
女性看護師の割合はは92.7%に対して
男性看護師の割合は7.3%と圧倒的にまだまだ女性社会の職場です。
女性はどうしても結婚や出産を機に
長期休暇や転職、退職を余儀なくされます。
普段から人手不足だと嘆いているのに
産休、育休でさらに人手が減っちゃうんです。
仕方のないことですが、
もっと男性看護師が増えると
人手不足も少しは解消されるのでしょうか。
彼女の病院の教育体制がいったいどうなっていたのか
気になりますが、教育者たちもいっぱいいっぱいになるほどの激務で
新人にまで目が届かなかったのでしょう。
お気の毒です。
そして、彼女は限界を感じ、
プリセプターに相談してみたそうです。
・・・
・・・
この言葉を信じて、体に鞭を打ち付けながら働きつづけ
うつ病、そして最悪のケースでは自殺に発展することがあります。
ニュースで時々、看護師の自殺を耳にすると本当に胸が痛くなります。
無理して働き続けたんだな、と。
具体的になぜ、辞めたいのか
何がストレスなのか
根本的な原因を一緒に探して解決してないと、
励ましだけでは何も変わりません。
結局、彼女は先輩の言葉に丸め込まれて
働き続けたと言います。
しかし、どんどん食欲は落ち体重は低下していったそうです。
たまの休みもどこも出かける気になれず
布団に潜り込んでいたといいます。
しかし、そんな彼女に転機が訪れます。
思わぬ救いの手が生じ、彼女の人生が変わった
3日間の夏季休暇が取れたため、
地元に帰省しました。
偶然にも駅で看護学校時代の恩師にばったり会ったと言います。
先生は彼女のやせ細り、生気のない顔を見て唖然としていたと言います。
彼女は先生に
仕事が激務で残業代もでない、
インシデントも多いし、先輩に叱られてばかり。
看護師が向いていない、辞めたい
でも、どうしたらいいかわからない。
と伝えました。
すると、
彼女はこの言葉を聞いて涙が溢れたといいます。
先輩たちに相談しても、看護師を辞めるなと言われる。
毎日が本当にツラくて、生きることにも疲れていた彼女にとって
救世主が現れたのです。
看護師を続けなくてもいい、
この言葉が彼女を救ったのでした。
その後、実家に到着し久々に再会したご両親は
先生と同様に彼女の姿に驚いたそうです。
仕事しんどいんじゃないの?ちゃんと食べてるの?
そんな優しい言葉にまた涙がこぼれ、
と打ち明け、先ほど恩師と再会したことも伝えると
ご両親も先生と同じ意見で
何より体が資本だから、
まずは心療内科に行って診断書貰ってこよう?
体をしっかり休めて、今後どうするか一緒に考えよう。
と言ってくれたそうです。
心療内科でうつ病と診断され、
休職することにしました。
実家でおいしい手料理を食べ、体を休め、
安定剤を飲みながら少しずつ気持ちは晴れてきたと言います。
でも、どこか心の中でせっかく看護師の資格をとったのに
私はまだ患者さんとゆっくり向きあえていないのに
と、心残りがあったそうです。
急性期病院を退職し、回復期病院に行ってから驚いたといいます。
まず、残業自体が少ないのです。
スタッフはほとんどが家庭持ちで
何としても、みんな早く我が子の待つ家に帰りたいため
みんなが協力して定時で終わろうとするといいます。
きちんとプリセプターもつけてくれて、
課題もほどほどで、ステップアップも彼女に合わせてゆっくりしてくれたと言います。
なぜか二人で熱く語っていました。
でも、彼女が壊れてしまう前に救いの手を差し伸べてくれる人がいて
本当によかったと思いました。
まとめ
厚生労働省が3年ごとに全国の医療施設に対して行っている「患者調査」によると、
平成26年に医療機関を受療したうつ病・躁うつ病の総患者数は112万人でした。
自殺の危険因子であるうつ病患者が日本では増加傾向にあるのです。
医療業界でも、医師や看護師などのうつ病罹患率が増えてきていると言います。
日本看護協会ではメンタルリスクについて
看護職はハイリスクグループといわれています。
看護師はストレスが多く
心が病んでしまう人が多いのが現状です。
くまみの同級生のように
誰かが救いの手を差し伸べてくれくれたらいいですが、
仕事辞めたら?転職したら?
と提案してくれる人は少ないですよね。
むしろ、もっと頑張れ!と言われてさらに悪化してしまう人もいます。
看護師の仕事はとても幅広い職業です。
急性期、回復期、療養型、
はたまた夜勤のない仕事だってあります。
自分の精一杯の限界を知り、
それに見合った病院を選ぶこともできます。
そして、何よりも体が資本だということです。
体や心が壊れてしまってからでは元も子もありません。
一旦、看護師という仕事から離れて
落ち着いたらまた看護師をしたくなる人もいます。
また、病院を転職したら仕事が楽になった、
精神的苦痛が軽減したという人も何人もみてきました。
看護師を続けるのがツラい、
辞めた方がいいのかな、
この病院ブラックかも・・・
とお悩みの方は
一度、看護師転職サイトのアドバイザーに相談してみるのもいいと思います。
新人の転職実績も豊富で、
担当者が親身に相談に乗ってくれると評判です。
サービスが充実していて、
担当者がゆっくり不安を聞いてくれたり、
とても親身になってくれると評判です。
無理をして今の病院を続ける必要はありません。
先輩の言葉に惑わされる必要もありません。
自分は自分、
自分の性格に合った病院がみつかり、
看護師を続けられる人が増えることを祈っています。



